こんにちは、まなびクマだよ。
毎日一生懸命働いているのに、なかなか給料が上がらないと悲しくなっちゃうよね。
どうして日本の給料は停滞しているように見えるのか、その不都合な真実と、私たちがこれからどう生きていくべきかについて一緒に学んでいこう。
今回の学習ノートでは、経済評論家の上念司さんの解説をもとに、給料の仕組みを紐解いていくよ。
給料を一度上げると下げられない仕組み

下げられないから上げられない
日本では一度上げた給料を法律や慣習の影響で下げることが非常に難しくなっているんだ。
会社を経営する側から見ると、給料を上げるということは「毎月の決まった支出」を増やすことと同じなんだよ。
景気がいい時は問題なくても、将来もし業績が悪くなったとしても、一度決めた給料は簡単にはカットできないんだ。
だから、経営者は慎重にならざるを得ないんだね。
生活を守るための不利益変更の禁止
想像してみてほしいんだ。
もし会社の売上が半分になったからといって、来月から君の給料も半分にすると言われたら、生活が立ち行かなくなってしまうよね。
多くの社員が住宅ローンを抱えていたり、家族を養っていたりすることを考えると、そんな急激な変更は現実的ではないんだ。
- 固定費の重圧人件費は会社にとって最大の固定費になりやすい
- 法的な制約一方的な賃金引き下げは「不利益変更」として厳しく制限されている
- 生活の安定社員の生活を守るために、給与水準は安定している必要がある
安定という価値の裏側
このように、社員に安定したお給料を払い続けるという優しさがあるからこそ、逆に「景気が少し良くなったからといって、すぐには上げられない」というジレンマが生まれているんだね。
君の給料が劇的に増えないのは、会社が君を嫌っているわけではなく、雇用を長期的に維持するための慎重さの表れと言えるんだ。
日本の給料の安定性は、急激な上昇を妨げる「重し」としての側面も持っているんだね。
会社が社員を大切にしようとすればするほど、給料の変動幅は小さくなっていく。
これは日本の労働市場における一つの大きな特徴なんだよ。
私たちはまず、この「安定」という価値を自分がどう捉えるかを考えてみる必要があるんだね。
日本の給料が上がりにくいのは、雇用を安定させるための慎重さの裏返しなんだね。
この安定性をどう捉えるかが、自分のキャリアを考える第一歩になるんだよ。
内部留保は社員の雇用を守るための貯金

会社にとっての巨大な貯金箱
世間で批判されることもある内部留保は、実は不況の波から社員を守るための巨大な貯金箱なんだ。
最近は「企業がお金を貯め込みすぎていて、それが経済を停滞させている」という意見を耳にすることもあるかもしれないね。
でも、会社側からすると、いざという時に自分たちを守れるのは自分たちのお金だけなんだ。
過去の歴史を振り返っても、危機の時に政府の助けを待っていては手遅れになることが多かったんだよ。
経済危機に備える防波堤
1991年のバブル崩壊や、2008年のリーマン・ショック、2020年のコロナ・ショックなど、世界中を襲う経済危機は定期的にやってくる。
そんな時にキャッシュ(現金)を十分に持っていない会社は、すぐに資金繰りに行き詰まって倒産してしまうんだね。
社員の雇用を最後まで守り抜くためには、平時のうちに内部留保を積み上げておくしかないんだ。
| 経済危機の名称 | 発生年 | 企業への影響 |
|---|---|---|
| バブル崩壊 | 1991年 | 資産価値の暴落と長期停滞 |
| リーマン・ショック | 2008年 | 世界的な金融不安と輸出減 |
| コロナ・ショック | 2020年 | 活動自粛による売上の急消失 |
安心のための保険料
このように、いざという時の防波堤を作るために、会社は利益の一部を内部留保に回しているんだ。
もしこのお金をすべて給料として配ってしまったら、不況が来た瞬間に全員が解雇されるリスクが高まってしまうんだよ。
「会社にお金があるならもっと還元してよ」という気持ちも分かるけれど、それは君の明日以降の雇用を保証するための保険料として積み立てられているんだ。
会社にお金が残っていることは、実は社員にとっても「仕事が急になくなる不安」を減らす材料になっているんだね。
内部留保が全くない会社は、一見還元率が高く見えるけれど、不況への耐性が非常に低い可能性があるよ。
会社が内部留保を厚くしているのは、無能だからでも意地悪だからでもなく、最悪の事態を想定した経営判断の結果なんだね。
この安心感の対価として、今の給料があるという視点を持つと、会社の仕組みが少し違って見えてくるかもしれないクマ。
内部留保は会社が意地悪で貯めているわけではなく、不況からみんなを守るための大切な備えなんだね。
会社にお金があることは、実は社員の安心にもつながっているんだよ。
平均賃金の統計に隠された大きなカラクリ

物価と給料の密接な関係
日本の平均賃金が他国に比べて上がっていないように見える背景には、物価と失業率という2つの数字の罠があるんだ。
まず大切なのは「実質的な価値」という視点だよ。
アメリカなどの諸外国では給料が上がっているけれど、それ以上に「物価」も上がっているんだ。
例えば、給料が2倍になっても、ハンバーガーの値段も2倍になっていたら、生活の豊かさは変わっていないよね。
一方で日本は長くデフレが続き、物価が上がらなかったから、給料も横ばいで済んでいたという側面があるんだ。
- 1物価の連動他国はインフレによって「額面」の給料が引き上げられている
- 2生活水準の比較日本は安くて質の良いサービスが豊富で、可処分所得の価値が高い
- 3失業率の影響統計に含まれない「仕事がない人」の存在を忘れてはいけない
統計の数字に現れない雇用維持
ここで面白いのが、平均賃金の計算方法なんだ。
平均賃金は「今働いている人」だけで計算されるから、給料が低い人を大量にクビにする国では、統計上の平均賃金は逆に上がってしまうんだよ。
逆に日本のように、給料が低くても雇用を維持し続ける国では、平均賃金は上がりにくくなるんだね。
低い失業率が示す社会の優しさ
日本の若者の失業率を見てみると、他国と比べて圧倒的に低いことがわかるんだ。
これは、能力がまだ足りない若者であっても、会社がしっかりと雇い続けているからなんだよ。
統計上の数字だけを見て「日本はダメだ」と決めつけるのは、真実の一部しか見ていないことになってしまうんだね。
失業率が低いということは、社会全体で痛みを分かち合い、極端な格差を防いでいる証拠でもあるんだ。
数字の裏側にある「社会の優しさ」を知ることで、不安になりすぎずに済むようになるよ。
私たちが住んでいる日本という国は、決してオワコンなんかじゃないんだ。
むしろ、非常に守られた安定した環境にいるということを再認識してみてね。
正社員という立場が持つ保険としての役割

終身雇用という無形の保険
日本の正社員は、高い給料を求める代わりに「一生食いっぱぐれない安心」という無形の保険を買っているような存在なんだ。
今の日本で正社員として働くことは、それ自体が一種の「終身雇用保険」に加入しているようなものなんだよ。
業績が上がっても給料が爆発的に増えないのは、その増分を保険料として会社に納めているからだと考えれば、納得がいくかもしれないね。
その代わり、コロナ禍のような未曾有の事態でも、給料がゼロになったりいきなり解雇されたりすることはほとんどなかったはずだよ。
- 終身雇用という特典自分から辞めない限り定年まで働ける権利
- 福利厚生の充実社会保険料の会社負担や各種手当による実質的な収入増
- 解雇規制の恩恵能力不足を理由にしたクビが極めて難しい保護環境
安心と高給のトレードオフ
こうした「守り」のメリットは非常に大きいんだ。
もしこの保険に入っていなければ、不況のたびに街に失業者が溢れ、治安も悪化してしまうかもしれない。
日本がこれほど安全で落ち着いた国なのは、正社員という仕組みが社会の安定装置として機能しているからなんだね。
安心と高給はトレードオフの関係にある。どちらを優先するかは、君自身の人生観次第なんだよ。
自分の環境を客観的に見つめる
もし「どうしても給料を劇的に上げたい」と思うなら、この強力な保険を自ら脱ぎ捨てる覚悟が必要になる。
外資系企業やフリーランスのように、いつクビになってもおかしくないリスクを背負うことで、初めて高い報酬を目指せるようになるんだね。
正社員でいながら給料が低いと不満を言うのは、保険に入りながら「保険金が支払われないのは損だ」と言っているようなものかもしれない。
今の自分の環境がどれほど恵まれているかを一度フラットに見つめ直してみよう。
そうすることで、現状への感謝と、未来への覚悟が同時に湧いてくるはずだクマ。
正社員という立場は、高い給料の代わりに大きな安心を手に入れている状態だと言えるんだね。
今の環境のメリットを理解した上で、これからの働き方を考えていくことが大切だよ。
自分の給料を上げるための具体的な行動指針

理想の人生を明確にする
自分の価値を市場に認めさせ、給料を上げるためには、適切な環境選びと同じ場所に留まらない勇気が不可欠だよ。
まず最初に考えるべきは「人生の着地点」だね。
サイゼリヤで美味しいものを食べ、ユニクロで良い服を買い、それなりの生活を楽しく続けていくことが幸せなら、無理にリスクを取って給料を上げなくてもいいんだ。
日本の物価とサービス水準なら、今の給料でも十分に楽しく生きていくことができるんだよ。
まずは君が「どんな人生を送りたいか」を明確にしてみてね。
稼ぐための3つのステップ
それでももっと稼ぎたいと思うなら、以下のステップを意識してみよう。
- 1本業で圧倒的な実績を作る社内だけでなく、社外からも「あの人はすごい」と言われるような具体的な成果を出すことが全ての始まりだよ。
- 2成長している業界へ移動する縮小していく業界で頑張るよりも、伸びている業界に身を置く方が、自然とチャンスやポジションが巡ってきやすくなるんだ。
- 3同じポジションに居続けない仕事に慣れて成長が止まったと感じたら、社内での異動や転職を視野に入れて、常に新しいスキルを身につけざるを得ない状況に自分を追い込もう。
成長できる環境への挑戦
特に、成長している会社はポストが次々と生まれるから、出世のスピードも速くなる。
平社員から課長、部長と役割が変わるたびに、君のスキルセットは強制的にアップデートされていくんだね。
これが一番効率よく自分を成長させ、結果として市場価値を高める方法なんだよ。
大きな組織でハンコを押すだけの毎日を過ごすのではなく、自分が主役になれる場所を探してみよう。
自分の足で立ち、自分の価値を磨き続けていけば、必ず道は開けるはずだよ。
君の挑戦を私はいつも応援しているクマ!
今の仕事を通じてどんな自分になりたいか、じっくり時間を取って考えてみてほしいんだ。
焦る必要はないけれど、一歩ずつ進むことが明るい未来への近道になるんだね。
自分を信じて、少しずつ変化を楽しんでいこう。
自分の価値を磨き、成長している場所を選ぶことが、給料を上げるための確実な方法なんだよ。
焦らずに、まずは自分にできることから一歩ずつ始めてみようね。
