こんにちは、まなびクマだよ。
今日は、経営に関わる人なら誰もがドキッとするような、全東信の破産というニュースについて一緒にお話ししていくよ。
1,259億円という驚くような金額の負債を抱えての破産は、多くの飲食店や中小企業に大きな影響を与えているんだ。
どうしてこんなことになってしまったのか、そして大切な自分のお店や会社を守るために何ができるのかを、穏やかに、でもしっかり伝えていくね。
これを機に、自分のお金の守り方を一緒に見直してみようクマ!
クレジットカード決済を支える立替払いの仕組み

飲食店を助ける立替払いの流れ
まず、今回破産した全東信という会社がどんな役割をしていたかを知っておこうね。
普段、僕たちが飲食店でカード払いをするとき、お店側にはその場で現金が入ってくるわけではないんだ。
想像してみて。
君が美味しい豚骨ラーメンのお店を経営しているとするよね。
そこに誰かが食べに来て、トッピングも全部乗せの1500円のラーメンを注文したとする。
お客さんは「クイックペイで!」とか「カードで!」って言ってスマートに決済するけれど、その売上金が君の口座に届くのは、通常なら1ヶ月とか、もっと先のことなんだよ。
でも、お店を回していくにはすぐにお金が必要だよね。
今日使うチャーシューの肉代や、明日支払うアルバイト君のお給料、水道光熱費だって待ってくれない。
そんな「今すぐ現金が欲しい!」という飲食店の切実な願いに応えていたのが全東信なんだ。
「カード会社からの入金を待つ代わりに、私たちが数日後に手数料を引いて立て替えて払いますよ」というサービスを提供していたんだよ。
これがいわゆる立替払いサービスなんだ。
手数料と引き換えのスピード入金
具体的にはこんな感じだよ。
本来なら1ヶ月後にカード会社から手数料を引かれた1400円が入ってくる予定だったとするよね。
でも、全東信を通せば、たった3日後か4日後には1300円を君の口座に振り込んでくれるんだ。
君は「1ヶ月後の1400円より、3日後の1300円の方が助かる!」と判断してこのサービスを使う。
全東信は、後でカード会社から1400円を受け取ることで、差額の100円を自分の売上にする。
これが彼らのビジネスモデルだったんだね。
立替払いサービスは、中小企業の資金繰りをスムーズにするための「血液の循環」のような役割を担っていたんだよ。でも、その循環が止まってしまうと、体全体が動かなくなってしまうリスクも隣り合わせなんだね。
20万店舗が利用した巨大な仕組み
全東信は2006年に設立されて、全国の多くの店舗にこのサービスを広めていったんだ。
一時は資本金も45億円あって、2018年時点では加盟店が20万店を超えていたとも言われているよ。
2020年には売上が80億円もあったっていうから、かなり大きな規模だったことがわかるよね。
それだけ多くの経営者が、この仕組みを信じて日々の商売を組み立てていたということなんだ。
今回の破産は、その信じていた「当たり前」が崩れてしまった大きな出来事なんだよ。
負債1259億円の正体と加盟店への打撃

届かない1200億円以上の売上金
ニュースで流れた「負債総額1259億円」という数字、本当に大きくてびっくりしちゃうよね。
この金額の正体は何かっていうと、そのほとんどが加盟店である飲食店などに本来支払われるはずだった「売上金」だと言われているんだ。
つまり、全国のラーメン屋さんや居酒屋さんの1200億円分以上の売上が、お店に届かないまま全東信の中で止まってしまっているという、とても恐ろしい状況なんだね。
もし君が週に2回といった速いペースで入金を受けていたなら、3日間とか4日間くらいの売上が入ってこない計算になる。
それだけでも痛いけれど、もし「2週間分をまとめて入金」というプランにしていたら、半月分の売上がまるごと消えてしまうことになるんだよ。
これは小さなお店にとっては本当に死活問題だよね。
仕入れの代金が払えなくなって、自分たちも倒産してしまう連鎖倒産の引き金になりかねないんだ。
破産手続きによる回収の困難さ
実際、多くの経営者が今、必死に問い合わせをしているけれど、破産開始決定が出てしまった以上、もう今からお金を払ってもらうのは絶望的なんだ。
一旦、全東信の資産と負債を全部精査して、もし配れるお金が残れば後で少しだけ戻ってくる可能性はあるけれど、それは期待できないくらい微々たるものになるのが普通なんだよ。
破産開始が決定されると、そこから先は法律に基づいた手続きに入るから、残念ながらすぐに満額の支払いを受けるのは現実的に難しいんだ。資産が精査されて、もし残るお金があれば後で分配されることもあるけれど、それはほんの少しになってしまうことが多いんだよ。
決済端末の停止によるさらなる損失
さらにもう一つ、お店を苦しめる大きな問題があるんだ。
それは、お店に置いてあるカード決済用の端末がその瞬間から使えなくなるということ。
カードで払う気満々のお客さんが来ても、「すみません、今は現金だけなんです」って頭を下げなきゃいけない。
最近は財布を持たずにスマホ決済だけで生活している人も多いから、「じゃあ別の店に行くわ」って客離れが起きてしまうんだ。
売上が入ってこない上に、これからの売上まで減ってしまうなんて、本当にかわいそうだよね。
破産を招いた本当の理由と銀行融資の停止

コロナ禍以上の致命的な不祥事
どうしてこれほど大きな会社が急に破産してしまったんだろうね?
表面的な理由としては、コロナ禍で飲食店が減って、加盟店からの手数料収入が落ち込んだことが挙げられているよ。
実際、直近の売上は50億円くらいまで減っていたみたいだしね。
でも、本当の原因はそこだけじゃないんだ。
もっと根本的な信頼の崩壊があったんだよ。
実は2024年に、全東信の中でとんでもない不祥事が起きていたんだ。
クレジットカード会社と契約するには厳しい審査があるんだけど、審査に通りにくいような加盟店を、別の人の名前を借りて強引に通そうとしたんだね。
いわゆる「替え玉」による不正な申請が行われていたんだよ。
これがバレて、全東信の担当者が逮捕されるという最悪の事態になってしまったんだ。
信頼崩壊による銀行融資のストップ
金融の世界では「信用」が何よりも大切。
この事件を見た銀行は、「こんな不正をする会社には、もう一円も貸せません!」と一斉に手を引いてしまったんだね。
全東信のビジネスは、銀行から数十億円という単位でお金を借りて、それを加盟店に先に配ることで成り立っていたんだ。
だから、銀行からの融資という蛇口が閉まってしまった瞬間、資金繰りが完全にショートしてしまったんだね。
信頼を失うことは、経営における生命線を自ら断ち切るのと同じことなんだ
少しずつ進んでいた資金繰りの破綻
たとえどんなに儲かっているように見えるビジネスでも、裏側で不正をしたり信用を裏切ったりすれば、一気に崩れ去ってしまう。
全東信も、この不祥事がなければ銀行との関係を維持して、なんとか持ち堪えられたかもしれないんだよ。
でも、一度ついた情報の傷は消えない。
銀行を味方につけられなくなった会社は、もう立ち行かなくなるという厳しい現実を突きつけられたんだね。
これはある日突然起きたことじゃなくて、水面下で少しずつ進んでいたことでもあるんだクマ。
未入金の会計処理と税金の落とし穴

入金がなくても発生する「売上」
もし、自分の売上金が入ってこなくなったら、会計の上ではどう扱えばいいんだろう?
ここが経営者にとって一番頭の痛いところなんだ。
たとえ実際にお金が振り込まれていなくても、お客さんにラーメンを提供した時点で「売上」として計上しなきゃいけないんだよ。
帳簿の上では「売掛金」や「未収入金」という資産として載ってしまうんだね。
これが何を意味するかというと、手元に現金が1円も入ってきていないのに、利益が出ているとみなされてしまうんだよ。
利益が出ているということは、当然そこに対して法人税がかかるし、受け取っていない消費税分まで計算して国に納めなきゃいけない。
お金がないのに税金の通知だけはしっかり来る。
これが、連鎖倒産を加速させる本当に恐ろしい仕組みなんだ。
入金されないことが確定した場合は「貸倒損失」として経費にできるけれど、破産の手続きが始まったばかりの段階では、全額を経費にするのは難しいんだ。まずは50%程度を損失として計上できる場合があるけれど、最終的な処理には半年以上の長い時間がかかることも多いんだよ。
貸倒損失として処理するまでの壁
例えば100万円の売上が入ってこなくなったとして、そのうち50万円分をなんとか損として処理できたとしても、残りの50万円分にはまだ税金がかかったままになる可能性があるんだ。
税務上の最終的な決定が下されるまでは、全額をなかったことにはできない。
このタイムラグの間に、資金が尽きてしまう飲食店が多いんだね。
だからこそ、こうした万が一の事態を想定して、日頃からキャッシュの流れを意識しておくことが大切なんだよ。
| 項目 | 通常の売上 | 今回のような貸倒れ |
|---|---|---|
| 現金の動き | 決まった期日に入る | 突然止まり、入らなくなる |
| 税金の発生 | 売上に応じて発生する | 入金がなくても税金がかかる場合がある |
| 対策 | 資金繰り表で管理する | 専門家と連携し損失処理を行う |
まさかの事態を生き残るための「守り」の戦略

特定の会社に依存しないリスク管理
今回の全東信の破産から僕たちが学べる最大の教訓は、一つの仕組みや、たった一つの会社に自分の命運を預けすぎてはいけないということなんだ。
全東信の入金だけに頼り切っている仕組みそのものが、実は大きなリスクだったんだね。
経営において「まさかの事態」っていうのは、いつ、どんな形でやってくるか本当にわからないんだよ。
スガワラくんがいつも言っているように、一番の防御策は手元資金を厚くしておくこと。
理想を言えば、月商の6ヶ月分くらいの現金を通帳に置いておきたいんだね。
そんなに貯めるのは大変だと思うかもしれないけれど、それだけの蓄えがあれば、もし今回の事件みたいに入金が1ヶ月止まったとしても、落ち着いて次の策を練ることができる。
時間を買うためのお金だと思って、しっかり確保しておこうね。
倒産防止共済などの具体的な備え
- 1借りられる時に借りておく
: 業績が悪くなってから銀行に行っても、お金は貸してくれないよ。
売上がいい時こそ、あえて融資を受けて手元に現金を積み上げておくのが賢いやり方なんだ。
- 2経営セーフティ共済への加入
: 倒産防止共済とも呼ばれるけれど、これに入っていれば、取引先が倒産した時に掛金の10倍(最大8000万円)までの融資をすぐに受けることができるんだよ。
- 3リスクの分散
: 決済代行会社を複数検討したり、小規模企業共済の貸付制度をチェックしたりして、複数の命綱を持っておこうね。
今すぐ自分の会社の通帳を確認して、もし明日から入金が止まったら何ヶ月耐えられるかを計算してみてね。足りないと感じたら、まずは「倒産防止共済」について調べたり、銀行に融資の相談に行ったりすることから始めてみようクマ!
荒波を乗り越えるキャッシュリッチな経営
利息がもったいないとか、借金をするのは気持ち悪いとか思う人もいるかもしれない。
でも、そのわずかな利息で「倒産しないための保険」を買っていると考えれば、決して高いものじゃないはずだよ。
不祥事や事故、取引先の破産。
こうした荒波を乗り越えられるのは、最後にはキャッシュリッチな会社だけなんだ。
今回の全東信のニュースは、他人事じゃない。
自分のお店や会社だったらどうするか、今一度真剣に考えてみてほしいんだ。
どんな時でも、君と君の従業員、そしてその家族を守れる準備をしておこうね。
君ならきっと、この教訓を力に変えて、もっと強い経営ができるようになるはずだよ。
一歩ずつ、一緒に頑張っていこうクマ!
