こんにちは、まなびクマだよ。
この記事では、行政書士試験の大きな壁である行政不服審査法について、ゆーき先生の講義をベースに分かりやすく整理したよ。
難しい言葉も比喩を使いながら解きほぐしていくから、安心して最後まで読み進めてみてね。
法律と現実のズレを埋める違法と不当の違い

違法と不当を分ける基準
行政不服審査法において、もっとも基礎でありながら混乱しやすいのが違法と不当という言葉の使い分けなんだ。
ゆーき先生は、法律が認める範囲内であっても、その使い方が社会的に見ておかしい場合を不当と呼ぶと解説しているよ。
たとえば、生活保護費を5万円から10万円の範囲で支給できるという法律があるとするね。
このとき、受付の担当者が勝手に12万円を支給してしまったら、それは法律の枠を飛び出しているから違法という扱いになるんだ。
裁量と不当の関係
一方で、一人暮らしで生活費があまりかからない人に、枠内の上限である10万円を支給した場合はどうだろうか。
法律の範囲内だから違法ではないけれど、あまりに気前が良すぎてやりすぎだと感じるよね。
これが適法だけど不当という状態なんだ。
- 違法:法律の条文そのものに違反している状態
- 不当:法律の範囲内だが、判断の仕方が適切ではない状態
このように、行政庁にはある程度の判断の自由が与えられていて、これを裁量と呼ぶんだよ。
裁判所は法律の専門家だけれど、行政の細かい現場の事情までは詳しくないから、違法かどうかしか判断できないんだ。
行政不服審査法の強み
でも、行政不服審査法では、行政の仲間内でのチェックだからこそ、この不当についても判断できるのが大きな特徴だね。
この違いを理解しておくと、なぜ行政不服審査法という制度がわざわざ用意されているのか、その存在意義がスッと頭に入ってくるはずだよ。
まずは、法律の枠内でのやりすぎも救済の対象になるという優しさを覚えておこう。
行政不服審査法は、法律違反だけでなく「やりすぎ」な不当処分まで救える仕組みなんだね。
審理員が仲立ちをする審査手続きの具体的な流れ

書面審理と書類の種類
審査請求が始まると、そこにはレフェリーのような役割を果たす審理員が登場して、公平に話を聞いてくれるんだ。
審査請求の手続きは、生身の人間が顔を合わせる面接のような形ではなく、書類のやり取りだけで進む書面審理が原則だよ。
ゆーき先生は、これを就職活動の書類選考に例えて、少し手抜きだけれど効率的な仕組みだと話しているんだ。
具体的には、処分を受けた側が審査請求書を出し、それに対して処分をした役所側が弁明書という言い訳の書類を出すことから始まるよ。
- 1弁明書処分庁が「こういう理由で処分しました」と説明する書類
- 2反論書請求人が弁明書に対して「それは違います」と反論する書類
語呂合わせによる覚え方
この書類の名前がどっちだったか混乱してしまう人のために、ゆーき先生は少しユニークな語呂合わせを教えてくれているよ。
それが小便を反省という言葉なんだ。
処分庁が弁明書を出し、反論書を請求人が出す、という頭文字を繋げたものだね。
審理員と審査会の役割
審理員はこの両方の言い分を検討して、自分の意見をまとめた意見書を審査庁に提出するんだ。
その後、さらに公平性を高めるために、行政不服審査会という第三者機関に意見を聞く諮問というステップを挟むこともあるよ。
諮問はあくまでアドバイスを求めるものだから、審査会が出した意見に必ずしも縛られるわけではないけれど、とても重要なプロセスなんだ。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 請求人 | 処分に納得がいかず審査を申し立てる人 |
| 処分庁 | 実際に営業停止などの処分を下した役所 |
| 審理員 | 両者の言い分を公平に聞き取るレフェリー |
| 行政不服審査会 | 専門的な立場からアドバイスをする第三者機関 |
このように、何重ものチェックを経て最終的な結論へと向かっていくんだよ。
基本は書類審査だけれど、どうしても直接言いたいことがある場合は、例外的に口頭で意見を述べるチャンスも用意されているから安心してね。
勝ち負けだけではない裁決の種類と事情裁決の役割

却下・棄却・認容の違い
審理が終わると、最後に採決という形で、審査の最終的な答えが出されることになるんだ。
採決にはいくつかの種類があるけれど、まずは入り口で弾かれる却下と、中身を見て判断される棄却を区別しよう。
ゆーき先生は、却下をボクシングの試合前の計量失敗に例えているよ。
試合のリングに上がる前に体重オーバーで失格になるのが却下で、ちゃんと試合をした結果として負けるのが棄却なんだ。
- 却下採決:期間を過ぎているなど、申し立てのルールを守っていない場合の門前払い
- 棄却採決:中身を調べた結果、役所の処分が正しかったと判断されること
- 認容採決:請求人の訴えが認められ、役所の処分が取り消されるなどの勝利
事情採決という特殊なルール
そして、もっとも特殊なのが、本当なら請求人が勝ちなのにあえて負けにする事情採決という仕組みだよ。
これは、たとえ処分が違法であっても、それを取り消してしまうと社会に大きな混乱が起きてしまう場合にのみ使われるんだ。
たとえば選挙のやり直しなどが代表的な例で、数年前の選挙を無効にすると、それまでに作られた法律まで全部ひっくり返ってしまう恐れがあるからね。
事情採決の主文と効果
事情採決を出すときは、主文という結論の部分でしっかりとこの処分は違法であると宣言しなければならない決まりがあるよ。
たとえ結論として負けになったとしても、あなたが正しかったことは公式に認めてもらえるというわけなんだ。
こうすることで、後の損害賠償請求などに繋げやすくする配慮がなされているんだよ。
不当な処分に立ち向かう人にとって、この採決のバリエーションを知ることは、自分の立ち位置を正確に把握するために欠かせない知識だね。
どの採決がどのような状況で出されるのか、具体的なイメージを持っておくことが大切だよ。
建物の取り壊しを待ってもらう執行停止の仕組み
執行不停止の原則と例外
審査請求をしている間でも、役所の処分は止まらずに進んでしまうのが原則なんだ。
これを執行不停止の原則と呼ぶけれど、これだと審査の結論が出る前に建物が壊されてしまうような悲劇が起きてしまうよね。
後で「あなたが正しかった」と言われても、家がなくなっていたら取り返しがつかないんだ。
だから、緊急の場合にだけ特別に処分の進行を一時ストップさせる執行停止という制度があるんだよ。
執行停止の3つのパターン
- 1処分の効力の停止処分のパワーそのものを眠らせる最も強力な手段
- 2処分の執行の停止ブルドーザーなどの強制的な動きを止めること
- 3手続きの続行の停止次のステップへ進むのを一時停止すること
ゆーき先生は、この執行停止には優先順位があると強調しているよ。
もっとも強力な処分の効力の停止は、他の方法では目的が達成できない場合にのみ許される最終手段なんだ。
執行停止が認められる条件
信号機に例えると、いきなり赤信号で全部止めるのではなく、まずは黄色信号のような手続きの停止から検討するイメージだね。
執行停止は、自分からお願いする申し立てだけでなく、役所側が「これはさすがに待ってあげよう」と判断する職権でも行われることがあるんだ。
行政の側から自発的に止めてくれるなんて、実はとても珍しいことで、優しい制度と言えるかもしれないね。
この執行停止という武器があるからこそ、私たちは安心して審査の結末を待つことができるんだよ。
ただし、公共の福祉に重大な影響を及ぼすときや、本案の審査で勝ち目がないことが明らかなときは、執行停止は認められないから気をつけてね。
権利を守るためのブレーキとして、この執行停止をどう使いこなすかが、行政法の大きな見どころなんだクマ。
権利を守るために必要な教示という優しいルール
教示の義務と目的
最後に、役所が私たちに対して「不服があるならこうしてね」と案内してくれる教示というルールについて学ぼう。
教示とは、役所が処分を下すときに、セットで審査請求の方法を教えてあげなければならないという義務のことだよ。
もし何も教えてくれなかったら、私たちはいつまでに、どこに文句を言えばいいのか分からなくて困ってしまうよね。
教示で伝えるべき3つの内容
ゆーき先生は、教示で伝えるべき内容は主に次の3つだと整理しているんだ。
- 審査請求ができること:不服を申し立てる権利があるという事実
- 申し立て先:どこの役所に書類を出せばいいのかという窓口の案内
- 申し立て期間:いつまでに手続きを済ませなければならないかという締め切り
書面による教示と救済
これらの情報は、原則として書面で伝えなければならないことになっているよ。
実際の役所の通知書を見ると、裏面などに細かく「この処分に不服がある場合は〜」と書かれているのが教示の実物なんだ。
もし役所が間違った教示をしてしまった場合でも、救済措置が用意されているから安心してね。
間違った窓口に書類を出してしまったとしても、そこから正しい窓口へ書類を転送してくれるような仕組みが整っているんだよ。
このように、国民が迷わないように親切に案内を出すことが、今の行政には求められているんだね。
教示は、行政と国民との間のコミュニケーションを円滑にするための架け橋のような存在なんだ。
このルールがあるおかげで、私たちは自分の権利を守るための第一歩を迷わずに踏み出すことができるんだよ。
行政不服審査法は複雑に見えるけれど、中身を見ていくと国民を助けるための工夫がたくさん詰まっていることが分かるはずなんだクマ。
難しい分野だけれど、一歩ずつ理解を深めていけば、必ず自分の力になっていくよ。
行政書士の試験に向けて、ゆーき先生と一緒に、この希望の光が見える法律を得意科目にしていこうクマ!
