多くの投資家が長期的な資産形成を志しながら、途中で挫折してしまうのはなぜでしょうか?
結論から申し上げれば、その理由はたった一つ「含み損に耐えられないから」に集約されます。
人間には本能的にリスクを回避しようとする防衛本能が備わっており、資産が減っている状態を異常事態と認識してしまいます。
しかし、投資で成功を収めるためには、この生存本能に逆らう「訓練」が必要不可欠なのです。
例えば、飛んできたボールから顔を背けるのが本能ですが、ゴールキーパーは失点を防ぐためにその恐怖を克服してボールに立ち向かいます。
投資もこれと同様で、将来の利益というゴールを守るためには、目先の恐怖を制御しなければなりません。

具体的に、私たちが陥りやすい「挫折の要因」は以下の3つのステップで整理できます。
①「理想のグラフ」という幻想を捨てる よく目にする右肩上がりの複利グラフは、あくまで結果論としての平均値に過ぎません。
実際には、毎年一定の利回りで資産が増えることはなく、大幅な下落と上昇を繰り返しながら進んでいくのが現実です。
②「絶対リターン」の執着を手放す 個人投資家は「毎年必ずプラスになってほしい」という絶対リターンを求めがちです。
しかし、インデックス投資の本質は「市場平均(相対リターン)を受け入れること」にあります。
市場全体が30%下落している時に、自分の資産が20%の下落で済んでいるのであれば、それは投資判断としては成功していると捉えるべきなのです。
③「直線本能」による恐怖を克服する 人間には「一度始まった傾向が永遠に続く」と思い込む「直線本能」があります。
株価が下がり始めると「このままゼロになるまで下がり続けるのではないか」という恐怖に支配されますが、歴史的に市場は循環するものです。

この本能を自覚し、客観的なデータに基づいて行動することが、継続への唯一の道となります。
また、投資手法の選択も継続性に大きく関わります。
株価の変動そのものに耐えられない場合は、配当金という「確実な現金」を目的とする高配当株投資に切り替えるのも有効な戦略です。
自分に合った手法を選び、一時の感情で退場しないことが、最終的な勝利を決定づけます。
最後に、投資以上に重要なのが「自己投資」による稼ぐ力の向上です。
投資に回せる余剰資金が少なければ、少しの変動で生活が脅かされ、精神的な余裕を失います。
副業やスキルアップを通じて入金力を高めることが、結果として投資を継続させる最強の防御策となるでしょう。


