米国株式市場が過去最高値を更新し続ける中、投資環境に重大な構造変化が起きています。
これまでは「好景気の中での利下げ」という理想的なシナリオが期待されてきました。
しかし、最新の雇用統計は労働市場の軟化を鮮明に示しており、事態は「不況の中での利下げ」へと急展開しています。
8月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数増加が市場予想を下回り、過去数ヶ月分も大幅に下方修正されました。
これはパウエル議長が唱えてきた「労働市場は堅調」という前提が崩れたことを意味します。
不景気における利下げは、投資家が期待するような株価上昇をもたらすとは限りません。
なぜ不況下での利下げが危険なのでしょうか?
それは、不景気が企業のEPS(1株当たり利益)を大きく押し下げるからです。
過去のITバブル崩壊やリーマンショック時を振り返ると、金利が下がっても利益の減少幅がそれを上回り、株価は半値近くまで暴落しました。
マルチプル・エクスパンション(PERの上昇)だけでは、業績悪化を補いきれません。

例えば、利益が8割減れば、たとえPERが2倍に跳ね上がっても株価は6割以上下落してしまいます。
現在の割高な市場では、このリスクを無視することは極めて危険だと言えるでしょう。
一方で、個別銘柄では Alphabet や Broadcom といった巨大企業の動きに注目が集まっています。
Alphabet は反トラスト法訴訟での解体リスクを回避し、Broadcom は AI チップの需要急増が追い風です。
Oracle も残存履行義務(RPO)の激増を背景に、将来のキャッシュフロー予見性を高めています。
しかし、こうした一部の成功が市場全体の景気後退を打ち消すことは難しいでしょう。
バフェット太郎氏は、米国株の本格的な底打ちは2026年10月頃になると予測しています。
最大で30%から40%の下落、さらにドル安による二重苦が日本人の投資家を襲う可能性があります。
このような厳しい局面で、我々はどのように立ち振る舞うべきでしょうか?
最も重要なのは、NISAでの「老後資産形成」と、自身のスキルを試す「趣味の投資」を厳格に切り分けることです。

NISAは老後のための習慣であり、相場観に左右されず積み立てを継続すべきです。
一方で、趣味の投資では国際分散投資を検討する時期に来ています。
次の景気拡大サイクルでは、米国株一辺倒ではなく、他の国々や資産クラスが注目される「グレートローテーション」が起きる可能性が高いからです。
米国株の低迷に備えたポートフォリオの再構築が求められます。
FXやCFDといったツールも、リスク管理を徹底すれば有力な分散手段となります。
例えば トライオートFX のような自動売買を活用し、複数の通貨ペアに分散することで、特定の市場の崩壊から資産を守ることも可能です。
ただし、レバレッジの管理は「保守的」であることが大前提です。
今後の市場は、2026年末に向けて長い調整局面に入る可能性を否定できません。
短期的な反発に一喜一憂せず、長期的な視点で資産を配分する冷静さが問われています。
不透明な時代だからこそ、一つのシナリオに固執せず、複数の守りを用意しておくことが賢明な投資家への道と言えるでしょう。


