こんにちは!
まなびクマだよ。
今日は映画『メッセージ(Arrival)』という、言語学者が主人公のSF映画についてお話しするクマ!
この映画は「宇宙人の言葉を覚えると、未来が見えるようになる」という不思議なお話だけど、実は言語学のプロから見ると「間違いだらけ」なところがあるんだよ。
まず、一番のポイントはサピア・ウォーフの仮説(Sapir-Whorf Hypothesis)だクマよ。
これは「話す言葉によって、ものの見方が変わる」という考え方のことなんだ。
でも、実際の世界では、言葉を覚えたからといって魔法みたいに景色が全部変わるわけじゃないんだよ。
本当の言語学の研究では、言葉の影響で「ボタンを押す速さが0.03秒早くなる」くらいの、ほんのちょっとした変化しか起きないんだクマ!

映画に出てくるヘプタポッド(Heptapod)という宇宙人は、丸い霧のような文字を書くよね。
私たちの言葉は、音が電車の車両みたいに一列に並ぶ「線状性(Linearity)」というルールに縛られているんだ。
でも宇宙人の文字は、全部がパッと同時に見えるから、このルールを無視しているんだよ。
これが「過去も未来も同時に感じる」という映画の設定につながっているんだクマね。
また、高田昌司(たかだ・しょうじ)先生によると、宇宙人の言葉には「テンス(Tense / 時制)」がない代わりに「アスペクト(Aspect / 相)」が発達しているのかも、という鋭い指摘があるんだ。
たとえば劇中の「Abbott is death process.(アボットは死の過程にいる)」という言葉は、「死んでいる」という結果ではなく「死に向かいつつある」という過程を表しているんだよ。
これは、時間が流れていないわけじゃなくて、時間の捉え方が私たちと少し違うだけかもしれないんだクマ。

もし本当に宇宙人が来たら、主人公のルイーズ(Louise)一人じゃなくて、もっと色んな専門家が必要になるはずだクマ!
たとえば動物言語学者の鈴木俊(すずき・とし)先生みたいな、人間以外の生き物のルールを知っている人がいたら、もっと早く仲良くなれたかもしれないね。
西洋の考え方では「人間か、それ以外か」でハッキリ分けることが多いけど、日本のアジア的な考え方では、動物にも心があると考えて名前をつけたりするんだよ。
そういう色んな国の考え方を混ぜることで、本当のコミュニケーションができるようになるんだクマよ。
言葉を学ぶことは、新しい魔法を覚えることじゃないけれど、世界をちょっとだけ違う角度から見る力をくれるんだ。
みんなも、色んな言葉や考え方に触れてみてね!
きっと今よりもっと素敵な景色が見えるようになるクマ!


