多くの人が目標を立てても達成できないのは、努力不足ではなく「変えるべき場所」を間違っているからです。
Dan Koe氏によれば、単に行動を修正しようとするのは流れるプールを逆走するようなものであり、反発が生まれるのは当然です。
本当に人生を変えたいのであれば、行動の源泉となる「アイデンティティ(自己認識)」そのものを書き換える必要があります。
成功者は根性で努力しているのではなく、特定の行動をとることが自分にとって「当たり前」のアイデンティティになっています。
ボディビルダーが健康的な食事を摂るのは、不健康な食事をすることが自分らしくなく、不快だからです。
この「自分はこういう人間である」という深い層のイメージを変えない限り、どんな表面的なプランも長続きしません。
では、どうすればアイデンティティを書き換えられるのでしょうか?
そこで提唱されるのが「アンチビジョン」という手法です。
多くの人は理想の姿を描くのが苦手ですが、今の生活に対する「不平・不満・嫌悪感」は誰にでもあります。

その負の感情を抑え込むのではなく、あえて詳細に描き出すことで、それを変化のための爆発的なエネルギーに変えるのです。
人生を1日で再構築するための具体的なステップは以下の通りです。
①【朝:不満の言語化】ノートの見開き左側に、日常で我慢している不満や、思い出したくもない過去の後悔を5つの質問に沿って書き出します。
②【朝:アンチビジョンの構築】次に「5年後、何も変わらなかったらどんな最悪な1日になるか」を具体的に描写します。
10年後に何を失っているか、誰からも評価されない惨めな自分をリアルに想像するのです。
③【朝:ビジョンの再定義】ノートの右側に、アンチビジョンの「真逆」となる理想の生活とスケジュールを書きます。
これにより、自分が本当に求めている価値観が浮き彫りになります。
この作業を行うと、これまでの現状維持がいかに恐怖であるかに気づくはずです。
負の感情は、正のエネルギーよりも桁違いに強い原動力になります。

現状に留まることへの「怒り」を感じたとき、人は初めて本気で動き出すことができるのです。
昼のパートでは、無意識にとっている「悪い思考習慣」を特定します。
私たちの行動の40%以上は習慣でできています。
スマホをだらだら見る、言い訳をする、他人を批判するといった自動運転モードの行動を意識化し、それを理想のアイデンティティにふさわしい行動へと置き換えていく作業が必要です。
これを1日かけて徹底的に行うことで、自分の中の常識(基準値)が破壊されます。
自分1人で環境を変えるのが難しくても、このプログラムを通じて脳内の基準値を引き上げることは可能です。
「自分はこれをする人間だ」という確信が持てれば、もはや努力という言葉は不要になります。
呼吸をするように理想のライフスタイルを送り、かつての自分に戻るほうが難しいという状態を作ることが、このメソッドの最終的な到達点なのです。


