プロテニスプレーヤーの後藤翔太郎氏が、試合で勝ち切るための極めて論理的な「リスク管理術」を解説します。
昨日の松本優香選手の試合動画を題材に、なぜ勝負どころでミスが生まれるのか、その本質的な原因を解き明かします。
まず理解すべきは、リスクには2つの側面があるということです。
一つは「ショットの選択」におけるリスクです。
これはドロップショットや急なスライスなど、相手が予想していない奇襲を仕掛けることを指します。
しかし、これは普段の自分のリズムを崩す危険も孕んでいます。
もう一つは「ショットの質」におけるリスクです。
これは狙うコースやタイミングは変えず、ボール自体の威力や精度を一段階引き上げるアプローチです。
後藤氏は、多くの場面でこの「質の向上」こそが優先されるべきだと主張します。
テニスは究極の「確率スポーツ」です。
自分の実力が120%出せれば勝てるというフィギュアスケートのような採点競技とは異なり、相手との相対的な関係の中でいかに期待値を高めるかが重要になります。
そのため、対戦相手のレベルに合わせた戦略の変更が不可欠です。

自分よりも実力が劣る相手と戦う際は、何よりも「リスクを最小化する」ことが最優先です!
自分からのミスを極限まで減らし、高い確率でプレーを継続するだけで、格下の相手には確実に勝利することができます。
自分のテニスを出し切ることよりも、負けない工夫が求められるのです。
逆に、格上の相手に挑む場合は、通常のプレーだけでは通用しないため、あえて自分の形を崩してでも「ショットの選択(奇襲)」を取り入れる必要があります。
相手の予測を裏切ることで、初めて勝機が見えてくるからです。
興味深いのは、松本優香選手の接戦時の分析です。
タイブレークのような緊張する場面で、なぜ奇襲が機能しにくいのでしょうか? それは、相手がプレッシャーで「引いている」状態にあるからです。
相手が守りに入ってボールの質が落ちているなら、わざわざリスクのある奇襲を仕掛ける必要はありません。
むしろ、その隙を逃さず、自分のショットの質をシンプルに上げて押し切る方が、相手にとってははるかに脅威となります。
ここで後藤氏は、西岡良仁(ヨシヒト)氏がかつてお西K(錦織圭)氏から受けた金言を引用します。
「タイブレークは強気に行け」という教えです。
これは、緊張する場面ほど相手は受動的になり、攻撃を仕掛けやすい絶好のタイミングになるという事実に基づいています。

自分が緊張している時は相手も同じように緊張しており、守りに入っています!
そこで自分も引いてしまうのではなく、攻撃の姿勢を維持して優位に立つことが、勝利への流れを引き寄せる唯一の方法です。
精神論ではなく、物理的なチャンスとして捉えるべきなのです。
今後の具体的な実践手順は以下の通りです。
①まず試合前に相手との実力差を冷静に分析します。
②リードしている時や接戦時は、奇襲よりも「ショットの質感」を高めることに集中します。
③タイブレークなどの極限状態こそ、相手の心理を読んで強気に攻めます。
このようにリスクを「管理」できるかどうかが、単なるテニスの巧拙を超えた「勝負強さ」の正体です。
自分の全力を出すことだけが正解ではありません。
状況に応じた賢い選択こそが、あなたの勝率を劇的に変える武器になるでしょう。
後藤翔太郎氏が提唱するこのメソッドは、あらゆるレベルのプレイヤーに共通する普遍的な勝利の方程式です。
次回の試合では、ぜひ自分のプレーが「選択のリスク」なのか「質のリスク」なのかを自問自答しながら戦ってみてください。
![[翔太郎直伝]試合での勝率の上げ方教えます!](https://img.youtube.com/vi/yg5hUleyv7k/hqdefault.jpg)

