営業という仕事は、センスや根性といった曖昧な言葉で片付けられがちです。
しかし、セレブリックスの今井 晶也氏は、営業を「科学」として捉え、膨大なデータに基づいた再現性のある手法を提唱しています。
まず認識すべきは、営業マンが売っているのは「不確かな未来」であるという事実です。
顧客が商品を購入した瞬間に幸せになれるわけではありません。
その商品がもたらす効果は常に未来の話であり、100%の保証はないのです。
だからこそ、営業には「この人なら信頼できる」と思われる圧倒的な人間性や、約束を守る、他社の情報を漏らさないといった基礎の徹底が不可欠となります。
多くの営業マンが陥る罠が、商談冒頭の「雑談」です。
関係性が希薄な段階での趣味の話や天気の話は、ビジネスパーソンにとって苦痛でしかありません。
アイスブレイクの正解は、雑談ではなく「熱烈なラブコール」です!
「御社のこのサービスに感銘を受け、徹底的に調べてきました」という姿勢を見せ、具体的な賞賛とともに質問を投げかけるのです。
自分たちのことを真剣に考えてくれている相手には、誰しも本音を話したくなるものです。

これが真の意味でのアイスブレイクとなります。
また、顧客に対して「配慮はしても遠慮はしない」というスタンスが重要です。
顧客の意見に100%同意するだけのイエスマンは、プロとしての価値を発揮できません。
顧客が誤解をしているならば、勇気を持って指摘し、進むべき道を導く必要があります。
顧客に商品を買ってもらうためには、彼らが抱えている「ヤバい課題」に気づかせなければなりません。
本人が自覚している程度の悩みは、実は解決の優先順位が低いことが多いのです。
営業マンは、顧客の言葉の裏にある「このまま放置すると5年後にどうなるか」という危機感を想起させる役割を担います。
もし「自分の商品は売れない」と絶望しているなら、実際にその商品を買った既存顧客や、既に売っているトップ営業に話を聞きに行ってください。
そこには必ず、その商品でなければ解決できなかった具体的な課題と、選ばれた理由が隠されています。
その知見を自分の中にリスト化することが、最短の攻略法となります。
商談の結果、失注することもあるでしょう。

しかし、そこで引き下がってはいけません。
失注は最高の「金脈」です!
選ばれなかった理由を正確に把握することで、自社の弱点や市場のニーズが見えてきます。
ただし、断られた後に理由を聞くのは難しいため、商談の初期段階で「もしお見送りになったとしても、今後の改善のために理由を伺いたい」と約束を取り付けておくのが一流の振る舞いです。
営業は決して「ダサい仕事」ではありません。
顧客の未来をより良くするために伴走する、極めてクリエイティブで科学的な営みです。
今井 晶也氏の教えを忠実に実践すれば、誰でも成果をコントロールできるようになるでしょう。
最後に、技術的な側面にも触れておきます。
電話のアポ取りでは0.5秒の「間」を意識する、話すスピードは1分間に450文字程度にするなど、細部へのこだわりが積み重なって大きな成果へと繋がります。
一つ一つの行動を科学し、プロフェッショナルとしての誇りを持って顧客に向き合いましょう。


